韓国が除外される「ホワイト国」について、徴用工問題の報復措置だとか経済制裁だとか騒がれていますね。
タイミング的に分からなくもないけど、2004年から優遇処置していた韓国を一般国として扱うように戻しただけです。
メディアの報道姿勢にも疑問を持ったので、「ホワイト国」「なぜ韓国を除外すのか」「キャッチオール規制」も、まとめて分かりやすく説明していきます。
ホワイト国除外に踏み切るまでの一連の流れは下記に詳しくまとめています。
韓国へ輸出している半導体素材は元々規制品目
まず、武器・兵器開発に転用できる商品や技術は、国の許可無しで輸出することはできません。
北朝鮮やテロリストなど危険な国・地域の武装強化を防ぐ為です。
国際的な平和と安全を維持する為に、先進国を中心に取り決めました。安全保障貿易管理という国際的な枠組みです。
リスト規制とキャッチオール規制
軍事転用の可能性が特に高い商品や技術は、輸出先がどこだろうと経済産業省の許可が必要です。
具体的に15品目を規定しているのでリスト規制と呼ばれてます。
リスト規制には入っていないけど、使い方によっては軍事転用できる商品や技術も許可が必要だよ、というのがキャッチオール規制。
このキャッチオール規制は、輸出先や用途によって規制します。
今話題の3品目フッ化ポリイミド・レジスト・高純度フッ化水素はキャッチオール規制に該当しています。
ホワイト国はキャッチオール規制の対象外
キャッチオール規制に該当する商品を輸出する場合、輸出の契約ごとに「個別許可」が必要です。手続きに約3ヶ月かかります。
輸出先が特別に信頼できる国の場合は「包括許可」を取ればいつでも輸出できるようになります。
特別に信頼できる国というのが、いわゆる「ホワイト国」。
管理を厳格に実施している国だから手続きを簡略化しても大丈夫だよねって。
日本が指定するホワイト国は現在27カ国あり、そこから韓国を除外する改正案が出ています。
ホワイト国から除外というのは、「包括許可」から「個別許可」に成り下がったということです。
貿易を禁止するのではなく、手続きの手間が他の国々と同じになっただけ。
韓国がホワイト国から除外される理由
ではなぜ韓国をホワイト国から外すのか?答えは単純だと思います。
特別に信頼できる国がホワイト国なら、特別じゃなくなったから。
一番大きな理由は、北朝鮮・イランへの違法輸出疑惑だと思います。
何だかうやむやになってしまった「韓国海軍レーダー照射問題」がそれに関係しているはず。
北朝鮮との瀬取り現場に近づいた自衛隊をレーダーで追っ払った、なんてニュースを見ていれば誰でも予想できます。
そもそも世界市場の7~9割を日本が占める3品目を一番多く輸入しているのが韓国。
使途不明のフッ化関係のものがどこいったか、問い合わせも無視するような国を信頼できるか?という話しです。
もう少し言いましょうか。冒頭でも述べたように、キャッチオール規制とは安全保障貿易管理という国際的な枠組みです。
韓国が国際枠組みのメンバーになることができたのは、日本が全面的に支援した背景があります。
更に言うと、日本でホワイト国に指定されている韓国は、EUでは非ホワイト国扱い。
特別に特別扱いした韓国が先に裏切って、日本は何もしないと思ったのかと。
国際評価を気にする日本が今回の様な対応をしたのは、よほどの理由と裏付けがあると思いますよ?
ホワイト国から韓国を除外するのはいつ?
フッ化ポリイミド・レジスト・高純度フッ化水素の三品目については7月4日から既に個別許可になっています。
日本のホワイト国から韓国を除外するのは8月下旬の予定。キャッチオール規制に該当する全ての品目が個別許可になります。
ホワイト国除外のマスコミの報道姿勢について
丁度良い機会なので、マスコミの報道姿勢に対しても1つ書いておきます。
冒頭から日本への皮肉でビックリしたNHKさん。
G20大阪サミットで各国首脳が「自由貿易の原則を確認できた」と合意して政府も成果を強調していましたけど、サミットが終わったあとに韓国への輸出の規制を強化するというのは驚きましたね。韓国への輸出規制って、どういうこと?
「日本が韓国に報復措置」というニュースが多いけど違うからね?と書こうとしたら
想像の斜め上をいってた。
レベルが違う。次元が違う。桁違いの破壊力にビックリ。
これがフェイクニュースか。
参考資料
もっと深く知りたい人は下記のサイトを合わせてどうぞ。
コメント