人の物を盗んだ子供にお尻ぺんぺん!が躾ではなく体罰にカテゴライズされた体罰ガイドライン。
近年相次ぐ児童の虐待死をきっかけに、2019年6月に可決された改正児童虐待防止法ですが、
厚生労働省が発表した「体罰の定義」が炎上しています。
施工は2020年4月からなので、子育て世帯の方は概要だけでも知っておきましょう。
厚生労働省の体罰ガイドラインを分かりやすく
どんなに軽くても体罰は禁止。
厚生労働省は体罰について草案をまとめました。
簡単にいうなら、「身体に苦痛、不快感を与える罰」が体罰と定義されたわけですが、
- 口で3回注意したが言うことを聞かないので、頬を叩く
- 大切なものにいたずらをしたので長時間正座させる
- 友達を殴ってケガをさせたので、同じように殴る
- 他人の物を盗んだので、罰として尻を叩く
- 宿題をしなかったので、夕ご飯を与えない
など具体例を挙げ、これらは全て体罰にあたり禁止事項です。
なお、「道に飛び出そうとしたので腕を強く引っ張る」「友達を殴ろうとしたので抑制する」などは体罰に含まれません。
罰を目的としたらアウトなようです。
今日の会社帰り子供飛び出してきてほんと焦った、たまたま踏切の遮断機下がっててブレーキに足かけて減速しようとしてたから間に合ったって思った💦安全運転でこれからも行こうと思った
てかお母さんの平手打ちに強さにもびびった#飛び出し pic.twitter.com/EEzXmMu2P7
— ヤバイ人動画 (@yababito_douga) June 29, 2017
引っ叩いたらダメ。
我が家のちびっ子達は、夕食よりお菓子を与えない方がショックを受けそうですが、
3時のおやつ無しもガイドラインに含まれるのかちょっと気になるところ。
体罰には言葉の暴力も含まれる
「お前なんか生まれてこなければよかったんだ」と、子どもの存在を否定するようなこと。兄弟を引き合いに出して、ダメ出しや無視をしてしまう。こういったことも、子どもの心を傷つける行為として、指針案に盛り込まれている。厚労省が指針「体罰の定義」
もちろん大声で怒るのも、無視するのも、兄弟の比較も法律で禁止されます。
どんな理由があろうとも、身体と心に罰を与えてはいけない
お釈迦さまの教えのような改正法。
無理矢理押さえつけて歯磨きをするのは(多分)セーフだけど、歯を磨かないからと言って怒鳴るのはダメなんですね。
波平がカツオにゲンコツするシーンは既に規制しているそうですが、「ばっかもーん」と怒鳴るのも体罰にあたるということです。
体罰禁止法に罰則はない
今回の改正児童虐待防止法は、いわゆる理念法であり罰則はありません。
努力義務に留まっていますが、児童虐待が減らないのであれば罰則規定が設けられるでしょうね。
(その時は体罰ガイドラインも変わると思います)
体罰ガイドラインに反対意見殺到
厚生労働省が発表した今回の体罰の定義、ガイドラインに批判が殺到しています。
「他人の物を盗んだ子供にお尻ぺんぺん」が独り歩きしているようにも思えますが、
- 子供がいじめの加害者になったら自分は叩くよ
- 親父にもぶたれたことがない人がこうして増えていくのか
- こんなことまで国に言われるなら子供を持ちたくない
- これ考えた人は子育ての経験ないでしょ
- やるなら少年法を廃止するべき
- 痛みを知らずに育った子供ってどうなるの?
批判の内容はどれも体罰を肯定しているものではなく、躾との線引きについての苦言。
対して、今回の様な極端な草案が生まれた理由も多少は理解はできます。
虐待の事件が起きるたびに、言い訳は決まって「躾の一環」
体罰が規制されても仕方がない、のか🤔
体罰ガイドラインに従ってみた
虐待か体罰か躾か。
線引きは非常に難しく、個人の考えによって線がはみ出たり、夫婦間でも温度差があります。
まぁでも物は試しで、厚労省の発表した体罰ガイドラインに(一時的に)従ってみました。
禁止したことは、叩く、怒鳴る、脅す、などです。
叩くことは滅多にありませんので、「怒鳴らない」「脅さない」がメインテーマ。
脅すというのは「鬼の家に連れてくぞ」というもので、ガイドラインに反するか分からないので禁止にしてみました。
家の中ではしゃぐ子供達にガイドラインに従ってみた
兄がはしゃげば弟も真似をしてはしゃぎ、それを見た兄は更にヒートアップする魔のシナジータイム。
いつもならの「くらぁ!」の一言でクールダウンしていくのですが、今日は穏やかなパパ。
「うるさくすると下に住む人に迷惑」と言い聞かせている長男坊(4才)は、根気よく注意すると大人しくなります。
まだ理解できない次男坊(2才)はどうしようね?
ジャンピングボードを出したり絵本を読んであげたり散らかるから出したくない細かいオモチャで遊ばせたり、他に気を逸らすことで何とか収まりました。
その間、嫁さんが夕食を作ったりできます。
でもワンオペだったら無理ゲーじゃないか🤔
兄弟喧嘩の仲裁はガイドライン適用外?
我が家のちびっ子達は毎日兄弟喧嘩をしています。もちろん叩き合いまで発展します。
4才と2才兄弟喧嘩。大抵長男坊が勝ちますが、キレた時の次男坊は噛みついてくるので油断大敵。ふざけて噛み付いた時でさえ大人でも痛い。
ガイドラインによると、手を出そうとした時に抑制するのはOKなので、手を出すその瞬間まで待てばいいわけです(頭良い)
でも間に合わず、叩かれた次男坊が泣いて終了。
何か間違った解釈をしている気がしてきました。
お風呂でもガイドライン
子供をお風呂を入れるのはパパの役目。
二人を一度に入れると魔のシナジータイムが始まるので、別々に入れることで回避。
気付いた事。子供1人親1人なら体罰ガイドラインに従えるかもしれない🤔
子供を連れてスーパーに買い物ガイドライン
最後の試練は2才児を連れてルミエール。
カートから身を乗り出し商品を触ろうとする手をピシっと叩くのは禁止。
降りて走ろうとするなら「鬼の家に連れてくぞ」も禁止だし、カゴに入れた肉をツンツンしても一喝できません。
嫁さんに任せることで回避!
体罰ガイドラインは対応策の指南が不可欠
過剰ともいえる体罰ガイドライン、慣れも必要なのでしょうが「この場合どうすればいいの?」というケースがとても多いと感じました。
そして子守りに時間を割かれ、他にやるべきこと(家事とか)が滞ります。
洗い物はおろそかに、部屋はオモチャが散乱したまま、トミカを踏み足が痛い。
幼児を連れての買い物は正直ギブアップ。
4才と2才の幼児でこれですからね?やんちゃな小中学生はどう対処したら良いのか。
親として未熟なだけだろっと言われたら否定できませんが、どうか未熟な親に教えて欲しい。
叩かない、怒鳴らない、脅さない、正座もさせない躾方法。
そして保障をくれ。それを実行してまともな子に育つ保障。
どんな理由があろうとも罰を受けなかった子供がまともに育つロジックも教えて下さい。
体罰ガイドラインに物申す
親を追い込む意図はないので罰則はない、とありますが追い込んでますよこれ。確実に。
児童虐待はなくすべき事件だし、過度な体罰も禁止するべきだとも思いますし、体罰と躾の境界線も難しい問題です。
児童相談所の事情も加味されてるそうですが、それらを知った上で一言言いたい。
なぜここまで深入りされなきゃいけないのか?虐待している親と一緒にされたようでムカムカする。
やっぱり厚生労働省なんだなって。
コメント
躾や教育に於いては積極的に殴ったり罵ったりするべきです。子供は殴られたくないから常識を身につけるし、罵られたくないから努力をします。私に子供はいませんが、いたら積極的に殴るし罵ります。体罰の禁止はマイナスにしかならず、日本のためになりません。
ゆとり教育しかり、国が指導して行う子供教育の政策で成功した例を聞いたことがありませんね。
結局最近は昔の教育に戻っているのでしょう。
行き過ぎた親を追い詰める極端な体罰禁止論は、そのうち揺り戻しが起こって取り消される事でしょう。
国は自分の子供の発育に責任を持ってくれません。
何故無責任な人々の思い付きに振り回されて、自分の子供の人生を台無しにされて良いのでしょうか。
虐待され鬱病になったものです
これくらい言ってもらわないと負の連鎖は立ち切れない
まだ罰則もないのかと絶望します
コメントありがとうございます。
どこかの地方自治体が条例で定めるような話も出ていないので今回の体罰ガイドラインを元にした罰則規定はまだ時間がかかりそうですね。
すでにある児童虐待防止法の罰則の見直しと啓発活動に力を入れてくれれば良いのですが。