しゃくれ気味だった次男坊。特別な対策はせずありのままに育てていたら、3才になる頃には立派な「受け口」になりました。
受け口とは「下の歯」が前に出る歯並びのことで、反対咬合(はんたいこうごう)とも呼ばれています。
次男坊の「受け口」はそりゃもう立派に育ち、時々発音が悪いのは受け口によるしゃくれが原因だった説も浮上しました。
夫婦で相談し、かかりつけの小児歯科にも相談し、お財布とはよーく相談し、「子供のためだ」と矯正を始めた件をブログに残しておきます。
子供の矯正はプレオルソを使用しています。正しい利用方法や治療方法はプレオルソ公式サイトをご参考ください。
ここでの記事は公式サイトには載っていないプレオルソを使うまでの経緯や実際に使ってみた感想などを書いています。
「子供の矯正」に一つの正解は無いようですので、実際に矯正を考えている親御さんは「一つの例」として記事をお読みください。
子供の受け口(反対咬合)とは
受け口とは噛んだ時に「下の歯」が前に出る歯並びのことです。「反対咬合」「下顎前突(かがくぜんとつ)」とも言います。
下の歯の主張感、実に見事な反対咬合です。当時の次男坊は割と高い重症度だったように思えます。
異常な歯並びを総じて「不正咬合」と呼び、「反対咬合」はその中の一つの症状です。
日本人による反対咬合の割合は2.4%と厚労省が発表しています。割とレアな症状のようですね。
ちなみに日本人で一番多い不正咬合は「叢生(そうせい)」で、歯がガチャガチャと生えている歯並びのこと。
「日本人は歯並びが悪い」というのは「叢生が多い」という事実的な背景があるようですね。何を隠そう僕も叢生です。
歯がアゴに入りきらないのが原因だそうですが、それって人間として構造的にどうなの?と思うんですが。
受け口(反対咬合)による弊害
子供が受け口になってしまったらどのような弊害があるのか?
「あいーん」な見た目になるだけではなく、成長するにつれ重症度は増していくと言われています。あいあいーん。
前歯が反対に噛み合わさるので、上手く噛むことができなかったり、飲み込みにくかったりするケースもあります。十分な咀嚼ができないと胃腸にも負担がかかります。また、特にサ行やタ行などが発音しにくくなります。さらに、歯が噛み合わさる際の自浄作用が働かず、虫歯や歯周病にもかかりやすいものです。もちろん、横顔がしゃくれた感じになり、見た目の印象も悪いものとなります。受け口の弊害と矯正法
なるほどなるほど。
次男坊は周りの子供と比べてもよく喋る方なのですが、その割に滑舌が悪いのは「受け口」に原因があるようです。
また好き嫌いが多いのも関係あるかな?そうでなくても食事の途中で「食べることに飽きる」原因は「受け口」を疑っても良いかもしれません。
また、毎日パパが頑張っているおかげで今のところ虫歯や歯周病の気配はありません(良いパパアピール)
受け口(反対咬合)の原因
受け口の原因は「①遺伝的な要因」「②上の歯の傾斜」「③癖による形成」などがあります。
- 親族が受け口やしゃくれである場合などの、遺伝によるもの。
- 前歯の向きが内側に生えてしまい、下の前歯が外側に生えてしまった場合
- 噛むときに顎を前に突き出す、舌で下顎の前歯を押し出すなどの幼少期の癖が長期的に続いてしまっていた場合
長男坊は不正咬合は見られませんが、嫁さんは笑うと多少しゃくれるし、僕自身は歯並びの悪い叢生ですので遺伝子的な要因は否定できません。
でも上の歯は内側に向けて生えているので「②上の歯の傾斜」も可能性があります。
顎を出すな!と言い聞かせるほど次男坊は「あいーん」とふざけたり、口をぽかーんと開けっ放しにすることがあるため「③癖による形成」も原因の一つと考えられます。
どうも原因を特定するのは難しいですね。まぁ特定したところで問題が解決するわけじゃないんですけどね。
受け口(反対咬合)の予防
次男坊の受け口は、上下の前歯が生えてきた頃から兆候が見られました(その当時の写真は撮ってません)
受け口には民間療法的な予防として「力技で矯正する」というとんでも方法があります。
その中でも「歯磨きの時に上の歯を前に出すように心がける」という比較的ポピュラーな予防策を試してみました。
が、涙目になって本気で嫌がる。通常の3倍くらいの勢いで暴れるもので、正直なところ「力技で矯正する」は失敗です。
他には「おしゃぶり予防」もあります。
赤ちゃんが寝ている時など、何もしていない時に口をポカンと開けていると上の前歯よりも下の前歯が出てきてしまう原因となります。また、アレルギーの物質がお口に入ってきてしまい、アレルギー体質になりやすいと言われております。
例えば、ヌークのおしゃぶりがおすすめです。おしゃぶりについては様々な見解がございますが、2歳から3歳の間にやめていただき、効果的にお使いになることをおすすめいたします。
1~2才の時に「歯並び」を良くすると言われるおしゃぶりを購入して試したことがあります。
でも口に入れた瞬間吐き出すし、おしゃぶりは癖になるとのことで無理に継続するのは控えました(=ほぼ試せてない)
要するに、我が家の次男坊は受け口予防はほぼ失敗。その結果、見事な受け口の3歳児に育ちました。ということです。
–追記–
調べていて分かったことですが「受け口」は歯が生えていない時期からも予防ができるようですね。
哺乳瓶の先端を下にしてもミルクが垂れてこない哺乳瓶を選択する。つまり、簡単にミルクが出るものではなく、しっかりと赤ちゃんが吸うことでミルクがでる哺乳瓶を選択する。また、赤ちゃんの吸う時の舌の位置が適切な場所にくる哺乳瓶が最適です。例えば、ヌークの哺乳瓶がおすすめです。
鼻呼吸の癖をつけるということでしょうか。当時2歳の長男坊に不正咬合がありませんでしたので注意を怠りました。
タイムマシンがあればヌークの哺乳瓶を使っていたと思います。
プレオルソで受け口の治療(反対咬合の矯正)
幼少期の受け口を放置して勝手に治るパターンは僅か6%だそうです。歯の生えかわりの自然矯正にワンチャン賭けるには低い数値ですね。
また子供の受け口は放置すると悪化する一方なので、治療は早いほど良いとされています。
ただし、早過ぎると子供が嫌がり治療自体ができない事態も想定しないといけません。それが原因で「受け口治療の最適な年齢」がバラバラのようです。
実際に「乳歯の間は様子を見ましょう」と言う歯医者さんや「すぐ矯正しましょう」と言う歯医者さんがいます。
※早いケースでも矯正は3歳から。また年齢を重ねるほど矯正が難しくなり治療費が高くなるのは共通認識のようです。
受け口治療にはプレオルソとムーシールド
子供の受け口治療(反対咬合の矯正)はマウスピースを使います。
「ムーシールド」と呼ばれるの矯正用のマウスピースと、ムーシールドの特許が切れてから改良開発された「プレオルソ」の二種類が主流です(他にも種類はあります)
我が家が選んだのは「プレオルソ」です。
硬い素材を使っているムーシールドより、柔らかい樹脂を素材とした「プレオルソ」の方が口の中に馴染みやすいそうです。
プレオルソはサイズの他に「ソフト」と「ハード」が選べます。
口に入れた時の違和感が少ない方が「ソフト」で、慣れてきたら治療効果の高い「ハード」に切り替えのが良しとされています。
プレオルソに慣れることが重要
違和感が少ないとされるソフトタイプのプレオルソでもこの存在感。
プレオルソは就寝時に装着することで治療効果を発揮しますが、いきなりこの大きさのマウスピースを付けて寝るのはまぁ無理です。
「一日目で付けて寝たわよ!」というお子さんがいたらベタ褒めして下さい。自慢のお子さんです。
普通の子供はまず嫌がります。我が家の次男坊も最初はとても嫌がりました。ピッコロ大魔王が卵を産むように「びちゃ」っと。
慣れてくると飛距離を競うように「っぺ」っと。最終的にはプレオルソを2mくらい吐き飛ばせるようになりました。さすが自慢の息子です。
我が家はすっかりヨダレまみれですが、プレオルソと親しくなれば良し、受け口が治ればなお良し。のスタイルです。
まずはご機嫌な時に一瞬装着。遊びながら10秒装着。絵本を読みながら数分装着。DVDを観ながら長めに装着。と徐々に慣らしていくのが良い方法だと思います。
何よりもプレオルソの異物感を無くすことが重要ですので。
3歳児にとって厳しい訓練ですが、親にとっても非常に忍耐が必要な試練となります。頑張ってください。
我が家は嫁さんが付きっ切りで訓練して「プレオルソを装着して寝る」まで1週間ほどかかりました。
おしゃぶりは最後まで咥えなかったし、マスクも嫌がる状態なので、最悪「プレオルソが死蔵」まで想定していた我が家。
初プレオルソ体験は大成功と言えるでしょう。
プレオルソの効果
プレオルソを本格的に使いだして1ヶ月ほど経過しました。
↓
プレオルソの効果よ。
プレオルソを使用して1ヶ月で上下の前歯がちょうど合わさっている切端咬合(せったんこうごう)まで回復。
この状態でプレオルソを辞めると元に戻りますし、就寝時に装着できれば割と簡単に到達するレベルみたいです。
ここからが長いんだぜ・・・という噂を聞いたことがありますので油断大敵です。
2ヶ月経ちました。1ヶ月目と比べて劇的な変化はありませんが徐々に治ってきています。
3ヶ月が経ちました。反対咬合はほぼ治ったように見えますね。就寝前に自らプレオルソを咥える程度には慣れたようです。
反対咬合が治るまでの期間は「重症度」によって異なります。軽度の子供は数カ月、長くても1年が目安だそうです。
プレオルソは保険適用外で費用は高額
冒頭で「お財布とはよーく相談」と書いた通り、プレオルソは保険が適用されないため費用は高額です。
自由診療ですので病院によって料金が異なり、大体5万円から15万円の間で設定されているようです。ふぁ!?差が酷いな?
地域差やケアの内容も違うんでしょうけど、歯医者さん選びは重要ですね(ムーシールドも似たような金額)
我が家でかかったプレオルソの料金は診療代込みで77,000円でした。
破損時、またはソフトからハードに切り替える時は無料で交換してくれる契約です(紛失はダメ)
可もなく不可もない絶妙な金額を設定してきたなと感心します。
定期検査でも通っているかかりつけの小児歯科なので、金額と治療内容を聞いて納得した上でお願いしました。
福岡県西区で一番安いのはおそらく昭和歯科。5万円で子供のプレオルソ矯正ができます。
無料で交換してくれるか?などは不明です。費用の差が大きいですので、何カ所かチェックしておくことをオススメします。
メルカリの安いプレオルソ
プレオルソはセミナーを受講した先生だけが取り扱いできる矯正装置です。市販品ではないのでドラッグストアなどでは販売していません。
そのためプレオルソは歯医者さんでしか購入できませんが、メルカリで落札することもできます(2020年9月現在)
プレオルソ矯正に失敗して出品した「中古品」の他に、「新品・未使用」もあるではないですか。
「新品・未使用」は3万円程度。
もう一度書きますが、プレオルソはセミナーを受講した先生だけが取り扱いできるので、メルカリで定期的に「新品・未使用プレオルソ」を出品しているのはおそらく歯医者さんです。
「新品のプレオルソが3万円」
とても魅力的ですが当然リスクを伴います。
- 詳しい説明が無い
- 注文時のサイズ間違い
- 補償など
ブログ記事や口コミで知るよりも、実際に歯医者さんと相談した方が良いに決まってます。
また、いかに安くプレオルソを購入できたとしても、サイズ違いで子供の歯と合わなかったら最悪です。
メルカリで落札を考えている人はよーく考えましょう。
既にプレオルソ矯正を始めていて、「紛失した」「壊れたけど交換するのに3万円以上かかる」「予備として持っていたい」などの理由であればメルカリもありかな?と思いますが。
–11月6日追記–
メルカリでプレオルソが一掃されたようで商品が出てこなくなりました。プレオルソのネット販売は禁止事項にあたるのかもしれません。
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