三峡ダムが決壊すると中国が崩壊して日本にどんな影響が出るのか?

ニュース
スポンサーリンク

2020年の6月から続く長い豪雨により、中国南部を中心とした水害が本格的にヤバいことになっています。

中国の洪水災害は度々耳にしますが、今年は特に被害が大きい模様。

問題視されているのは三峡ダムのある長江流域。中国当局は6月の時点で「80年に一度の規模の大洪水」と警告を出し、実際にいくつもの街や農地が浸水している悲惨な状況です。

そして懸念されているのが、重慶市を流れる長江下流にある三峡ダム。この三峡ダムが決壊するんじゃねーかと言われています。

総貯水量は393億トンで世界的に見ればまだ上には上がいるレベルのダムですが水力発電ダムとしては世界最大級。

この三峡ダムが決壊すると300億トンの津波が発生し、下流にある都市を飲み込み、被災者の数は4億人とか6億人とか言われてます。

どんぶり勘定も過ぎる数字だと思いましたが、長江に隣接する重慶・武漢・南京・上海にまで被害が拡大するので割と現実的な予測値です。

水害の怖さは日本人なら想像できますね。

また、重金属に汚染された土砂がそのまま日本海に流れ込む恐れがあるので日本も無関係ではありません。

漁業関係者とか。特に九州西部の海が危険だとか。

今年はちびっ子達の海デビューを考えていただけに個人的にも対岸の火事ではありません(←九州西部在住)

また「三峡ダムが決壊したら日本の責任になる説」も浮上してます。

ふぁ!?ということで三峡ダム決壊がどれだけヤバいのか調べてみました。

8月21日:散らばった情報を整理しました。
スポンサーリンク

三峡ダム決壊の危機2020

2020年6月、三峡ダム上流の重慶市で1940年以来最大の洪水が発生し、最高水位が10~20メートルに達しました。

中国南部の豪雨は毎年のことです。この地域は6月末をピークに前後1ヶ月間は雨季になりますが2020年は5月末から続く集中豪雨は80年に1度のレベルだそうです。

6月13日の時点で多くの河川の氾濫が相次ぎ、道路や家屋、農作物に深刻な被害をもたらしています。

また重慶市の南に隣接する貴州省では洪水により少なくとも6つの県が冠水。三峡ダムでこっそり放流が行われている様子も撮影されています。

放流しても貯水量が増える三峡ダム

7月10日の時点でも雨量は減らず、三峡ダムでは放流しても貯水量が増える一方だそうです(ソース:警戒水位超える

一生懸命ダムから水を吐き出してもしても、それ以上に流れ込む水量が多いという状況が続いています。

また三峡ダムの無慈悲な放流が続いているため、下流域は非常に深刻で悲惨なことになっています。

↑武漢市より下流にある「鄱阳湖(ハ陽湖)」の堤防が崩壊し、4,000平方キロメートルが浸水。今年の冬は食糧不足に陥ると書いてあります。

中国の食糧不足は日本にも影響が出そうですね。買い占めや転売が起きなきゃいいんですけど。

中国「食べ残し禁止」食糧危機が世界的な食料不足の引き金になりかねんンn
2020年はコロナの年。そんなご時世に降りかかる「食料不足」がひっそりと懸念されています。 コロナ前から慢性的な食糧危機を抱えるアフリカ等は一層深刻ですが、今回注目するのは中国。そう、また中国です。 コロナにより生産力が落ちた中...

中国メディアが報道「三峡ダムは最善を尽くした」

テンセント(腾讯)は7月11日、「すみません、三峡ダムは最善を尽くした!」というタイトルで三峡ダムについて報道した。中国の四大ポータルサイトである網易は「三峡ダムはもう力が尽きた、これ以上責めないで」というタイトルでほぼ同じ内容の報道を出した。三峡ダムは力が尽きた

常に中国共産党に監視されている中国メディアが遠回しに「三峡ダムの決壊」を暗示させています。

「お前のこと好きって言ったらどうする?」予防線を張った中学生の告白みたいになってきてます。

そして2020年8月16日、三峡ダムに4回目のピーク到来。

出典:twitter

三峡ダム上流域にある重慶市の測定装置が水没しそうです。

間髪入れず8月19日に5度目のピーク。ピークの意味って何だっけ?と思わせるスピード感。

流入量(ダムに流れ込む水量)は観測史上最高値を更新し、増水の圧力を緩和するため10カ所の放水口を開けて放流しました。

すでに「制限水位」を上回ったと報じられています。

何よりショッキングなことは、8月も後半に入りましたがまだまだ雨は止まない事実。

三峡ダムの場所(地図)

出典:google

三峡ダムは重慶市を流れる長江の下流に位置しています。

重慶市はどの省でもなく中国の直轄市。北京市、上海市、天津市と並ぶ一級行政区画です。

さらに下流には新型コロナで一役有名になった武漢の名前も。

そして中国四大古都の一つ南京に続いて、長江の河口には中国最大の商工業都市である上海。

いずれも人口1000万人を超すメガシティです。また長江沿岸には地図に載らないような小さな村が無数に存在しています。

三峡ダム決壊のハザードマップ

ハザードマップ(出典:google)

ハザードマップ広範囲過ぎ。

上海の電力の多くを三峡ダムに頼っていることを考慮しても、三峡ダムの存在はかなりリスキーだと分かります。

三峡ダムが決壊すると中国の国土の4分の1が水没、6億人の被災者を出し、70万人の命が奪われる最悪なケースも想定されています。

そうならないように三峡ダムの放流が続いているわけですが、そうなると悲惨なのは下流にある都市。洪水被害が拡大しています。

三峡ダムのある湖北省宜昌市は広範囲に水没していますね。

そして6月29日、続く豪雨により武漢市もこの有様。被害は下流へと拡大する一方です。

三峡ダムの上流にも多くのダムがある

重慶市よりもっと上流にあるダムも既に限界を迎えています。上流にはかなりの数のダムがあるそうですが。。。

上流域にある四川省丹巴のダムが決壊し、村が一つ潰れた様子もネットユーザにより撮影されています。

つまり、三峡ダムは上も下も洪水だらけ。

三峡ダムと原発問題

東シナ海の中国大陸沿岸には原発が多く設置されているとのこと。

東日本大震災と同列に語れませんが「水害+原発」のコンボは嫌なことを思い出させます。

上海に一番近い原発でさえ長江の河口とは結構な距離があるので大丈夫だと思いますし、埋めたら無かったことになる中国ですからね。うん大丈夫。

この三峡ダムと原発問題は韓国でも話題になりました。

もしこのダムが限界水位を越え、氾濫したり水圧に耐えられず崩壊することになれば、揚子江下流の上海地域の大洪水は避けられず、この地域に建設された9基の原発まで悪影響が及ぼされる。原発9基が浸水?

地理的には九州より韓国や台湾の方が影響がありそうです。万が一が起こったらヤバい度は変わらないでしょうが。

三峡ダム決壊はデマ説

「三峡ダムの決壊はデマである」という書き込みを多く見かけました(※五毛党っぽいのも多いのでリンクは張りません)

まずは2019年に話題になったGoogleマップによる三峡ダムの歪み画像。三峡ダムは決壊するのでは?と一部で炎上した件。

出典:google

歪み過ぎで草。ふにゃふにゃしてて大草原。試しに自分でも調べてみます。

出典:google

特に目立つ歪みは見つかりませんでした。ひょっとしたらgoogleアース?微妙に解像度も違う気がします。

デマというより画像の歪みが原因じゃないでしょうか。

個人的にも「今回の豪雨で必ず決壊する!」と言い切るのはさすがに無いと思いますし、決壊しないように願っています。

ですが、

  • 三峡ダムが完成してから最大の豪雨が続いている
  • 既に幾つもの河川が氾濫し村が流されている
  • 三峡ダムは決壊しないように放流をしている
  • そのせいで下流の都市や村の洪水被害が拡大している
  • 三峡ダムの寿命はいつか必ずくる

これらはデマではありません。

そして三峡ダムは、多くの批判を集めたものの中国共産党が強行して建設した過去があり、微弱性も指摘されています。

三峡ダムの問題点

常に話題を欠かせない中国の「三峡ダム」は、一体どんなダムなのか?少しおさらいしていみます。

中国の三峡ダムは湖北省宜昌市に作られた重力式コンクリートダム。

重力式コンクリートダム自体珍しいものではなく、日本にあるダムの多くはこの重力式コンクリート式です。

地震・洪水に強くダムとしては最も頑丈な型式だとされています。

出典:wiki

重力式コンクリートダムの特徴
  • 基礎地盤に適度な強度があれば建設可能
  • ダムとしては最も頑丈な型式
  • 地震・洪水に強い
  • 大量のコンクリートを使用する
  • そのため工期が長い

三峡ダムは水力発電ダムとしては世界最大ですが、重力式コンクリートダムとしては驚くほど大きい!という程ではありません。

また三峡ダムは1993年に着工して2009年に完成されました。

割と最近です。構想自体は約100年前の1919年、国民党の創始者である孫文によるものです。

戦争やら内戦やら革命やら反対運動やらで伸び伸びになり、最終的に反対派を押し切って強行したのが李鵬という人物です。

李鵬さんはあの天安門事件を武力で鎮圧させた主導者。

「北京の虐殺者」という二つ名を持つ彼は、事件後「発電、南水北調、水運、地域発展、洪水防止」と三峡ダムの必要性を掲げ三峡プロジェクトを推進します。

これがフタを開けてみると賄賂・横領の数々。李鵬にいたっては家族に電力会社関係者が多く、電力事業を独占している始末。

さすがです中国父さん。

三峡ダムの微弱性

反対意見を得意の言論弾圧で封殺し、1993年から着工を始めた三峡ダム。

その建築途中に80カ所以上のひび割れ、地盤の変形などが合計5286カ所見つかったほか、ダムの構造物や防水壁にも約1万カ所の亀裂が発見されています。

それでも突貫工事で修理を急ぎ、予定通り2009年に完成した経緯があります。

誰も責任を取りたくないのかは分かりませんが、2006年5月20日に行われたダムの完工式に最高指導部は一人として出席していません。

「百年の大計」規模の国策事業の節目において最高指導部が欠席することは異例中の異例です。

そして三峡プロジェクトを強行した李鵬は2019年に死去しており、現在は三峡ダムの責任者が不在です(←一番驚くところ)

決壊したら日本の責任になる説

問題だらけの三峡プロジェクトは日本の企業も関わっていました。

かつて2000年、三峡ダム建設プロジェクトの2期工事で、三井物産を通じて住友金属(現・日本製鉄)が水圧鉄管用の鋼板を4600トン受注した。が、品質検査の結果、衝撃に対する強度が基準を満たしておらず、一部が不合格に。両社の関係者も出席して日中間の交渉が行われ、最終的には日本側が陳謝、住友金属が代替品を納入して解決に至った日本に責任転嫁

納品時に一悶着あったようですね。

代替品を用意することによって円満に解決していますが、万が一ダムが決壊したらこのネタを使って日本企業に責任を転嫁する可能性があります。

常時反日を発動する韓国とは違い、ピンポイントに「反日政策」を使う中国共産党ならやりかねません。

無理筋じゃない?と思う人もいるでしょうが、中国共産党は「国民の反乱」を一番恐れています。責任逃れできればOKのスタイルで「日本の責任」と擦り付けてくるでしょうね。

でもって二階氏や今井氏や野党が「日本にも責任の一端はある」とか言っちゃうんでしょうね。

三峡ダムは中国のアキレス腱

三峡ダムは自然災害による決壊の他、有事の際のアキレス腱になるとの指摘もあります。

中国の軍事情報サイト「捷訊網」は、米国や台湾と戦争の事態になった場合、三峡ダムがミサイル攻撃を受け破壊された場合には、戦争に必要な軍部隊も水に飲まれ、民間人の被害は数億人にのぼると紹介した。攻撃されたら万事休す

長江流域は中国屈指の経済圏だけでなく軍事施設も配置されています。

台湾が先生攻撃することは無いでしょうが、自ら弱点を作るスタイル。あっぱれ幸あれ。

正直、習近平政権なら三峡ダムを作らなかったと思います。

三峡ダムプロジェクトは毛沢東でさえ調査はするものの「万里の長城を上回る大事業」として二の足を踏むレベルです。

万が一、三峡ダムが決壊したら「台湾のミサイル攻撃が原因」と無茶苦茶な難癖をつけてくる可能性もありますが。

最近の中国共産党を見ていてそう思いませんか?

三峡ダム決壊のまとめ

文章が取っ散らかってしまったので最後に簡単にまとめると、

  • 三峡ダム付近は洪水が当たり前のように起きている
  • 2020年は80年に1度のレベルで雨量が多い
  • だが三峡ダムが今すぐ決壊するわけではない
  • だが欠陥ダムなので決壊の可能性はある
  • 日に日に決壊が近づいている
  • 決壊すると中国の4分の1が水没し6億人の被災者が出る
  • 万里の長城級の国家事業だが責任者がいない
  • そのため今後の対策が分からない

分かりやすくまとめたら三峡ダム付近の住人が可哀想になりました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました