2020年7月19日、イギリスBBCの番組に駐英中国大使が出演しました。
放送内容はSNSなどに拡散されているドローン映像「新疆ウイグル自治区での強制連行」に触れたもの（→問題の元動画）
BBCの名物司会者アンドリューが劉暁明（りゅう・ぎょうめい）大使に問い詰めるシーンにネットユーザーが大絶賛。
- NHKじゃなくてBBCに受信料払いたくなった
- これが本当の公共放送。NHKも大使を呼んでみたら？
- 日本のニュース番組が幼稚園児のお遊戯会に思えるな
英BBCは国営放送ではなく日本のNHKと同じ公共放送であることから、BBCへの称賛に対してNHKには批判が集中します。
日頃の行いだから仕方ない。
受信料を年間1円にしてピタゴラスイッチだけ放送していればこんな罵倒されないと思いますよ（名案）
BBC「新疆ウイグルの強制連行の現場」を中国大使に問い詰める
「BBC News Japan」は日本語に翻訳した一部を公開しています。
BBCニュース – 駐英中国大使、BBC番組でウイグル人の強制収用否定 ビデオを見せられ https://t.co/RhgLjQ3w9S pic.twitter.com/qRkmLwtSPF
— BBC News Japan (@bbcnewsjapan) July 20, 2020
真相をはっきりさせたい司会者と、はぐらかそうとする劉暁明大使。そんな印象を受けた人たちが多いようです。
中国大使を擁護する五毛党が一生懸命呟いているのも面白いですが、「六四天安門事件」の呪文で撃退できます
BBC番組の内容テキスト化
出典：CCB News japan
司会：とても気がかりなドローン映像が拡散されています。見てみましょう。ほぼ確実に中国北部から新疆ウイグル自治区の上空からのです。何が起きているんかお話しいただけますか。
出典：CCB News japan
大使：私にはこれが何か分かりません。この番組では以前にもこうした映像を見せられました。去年も新疆で起きていることだと映像を見せられました。まずこれを申し上げます。新疆は…いらしたことはありますか。
司会：いいえ、ありません。
大使：新疆は中国で最も美しい場所と言われています。中国ではこう言います。新疆を見るまで中国の本当の美しさは分からないと。
司会：大使、これは美しい映像ではありませんよね。
出典：CCB News japan
大使：新疆というのは…まさに今からその話をします。1990年以来、新疆は完全に変わってしまった。何千ものテロ攻撃で住民は…
司会：それはずっと前のことで今はこれについてお聞きします。なぜこの人たちは膝をつき目隠しをされ毛を剃られているんですか？なぜこの人たちは現代中国でこうして列車に乗らされているんですか？ここで何が起きているねすか？
大使：あなたがこのビデオをどこから入手したのか知りませんし、時には移送することもあります。受刑者を刑務所から。これはどこの国でもあることです。
司会：けれどもここではいったい何が起きているんですか？
大使：このビデオをどこから入手されたのか知りませんし、
出典：CCB News japan
司会：世界中に広まっている映像です。西側情報機関が本物だと確認しています。オーストラリアの専門家も、この人たちはウイグル人で電車に押し込まれ移送されていると
大使：いいですか。これは申し上げます。いわゆる「西側情報機関」とか呼ばれるものは、こうしたでっちあげで中国を攻撃し続けている。「100万人のウイグル人が中国で迫害されている」などと。新疆の人口規模はご存知ですか？それはわずか…40年前は400万~500万人でした。今では1100万人です。そして我々が強制していると言われます。我々が民族浄化していると。けれども40年間で人口は倍増しているんです。
出典：CCB News japan
司会：お話をさえぎって本当に申し訳ありませんが中国政府の地元局統計によると、新疆におけるウイグル人居住区の咽喉増加は2015年から2018年にかけて84％減少しています。84％です。
大使：それは正確ではない。私がお話ししたのが公式の数字です。あなたの質問に私は中国大使として公式の数字をお答えしたんです。これは非常に確かな数字です。過去40年間の間にウイグルの人口は…新疆の人口は倍増したんです。人口は倍増したんです。なのでいわゆる人口の強制的な制限もなく、いわゆる強制的な妊娠の人工中絶やその他もありません。
司会：けれどもウイグル人女性への強制的な不妊手術は今も続き、もう長いこと行われています。中国を出た人たちがついにその話をし始めています。
司会：ではウイグル人女性ズムラ・ダワトさんの話を聞きましょう。最近の発言です。
出典：CCB News japan
女性：もう子供は作らないと契約書を書いてもいいと提案しましたが、手術を受けなくてはだめだと言われました。さもなければ監視リストに名を加えると、いつでも送還できるんだと。
周りには痛みで泣いている女性が何人もいました。30分もすると自分のおなかに激痛が走りました。
出典：CCB News japan
大使：発言していいですか
司会：この人の話を少し聞いてからにしましょう
女性：あまりに激しい痛みで私も泣き出しました。
司会：さて…
出典：CCB News japan
大使：まず第一に、中国のウイグル人の間で広範囲に大々的に不妊手術が強制されているなどそんなことはありません。まったく事実と異なります。第二に…
司会：彼女がうそをついていると？
大使：政府は…政府の方針はこのようなやり方に強く反対しています。単発の事例がなかったとはそれがどの国でも単独の事例の可能性を除外はできませんが
司会：実際に起きている可能性は否定できないと？ただ一般的な見方としては…
大使：基本方針は…あれは政府方針ではないし中国のすべての民族を平等に扱うのが我々の基本方針です。
出典：CCB News japan
司会：けれども私たちは先ほどのようなインタビューを目にして、目隠しされた人たちが列車で再教育施設に送られるのを見ると、この様子を見て欧米の私たちが連想するのは1930年代のドイツで起きた一連の出来事です。
大使：いいえ。それは完全な間違いです。そのような強制収容所は新疆にはありません。すでにお話ししたように、先ほどのビデオに関して言えば確認してまたご連絡します。
司会：そうですか分かりました。
出典：CCB News japan
大使：フェイクな…偽ものはたくさんあってこの情報の時代では…
司会：念押しさせてください。
大使：今の時代のメディアはありとあらゆるフェイクの…
司会：念押しさせてください大使。おっしゃることは受け止めますが、国連のジェノサイド防止・処罰条例がなんと言っているか。ジェノサイドとはもちろん殺人ですし「集団構成員に重大な肉体的または精神的な危害を加えること」「集団の肉体破壊を意図した生活条件を故意に課すこと」「出生の阻止を意図した措置を課すこと」「集団の児童を他集団へ強制的に移動させること」こうしたことがいずれも中国で起きていると言われています。そして中国は国連の場でこれについて追及されることになります。
出典：CCB News japan
大使：それは真実ではありません。真実ではありません。真実は真逆のことを示しています。新疆の人たちは幸せに暮らしています。住民は新疆の秩序回復を求めています。中国はもちろんいかなる民族に対しても一切の拷問や迫害や差別に反対します。中国でそんなことは起きていません。申し上げたように中国政府の方針は、中国におけるすべての民族は平等に扱われているというものです。それが中国の国策サクセスストーリーです。
BBC「ウイグル問題」ネットユーザーの反応
まあ嘘八百に見えるが逃げかたは上手い。一ミリも認めないどころか新疆地区は美しい場所の一点張り。新疆地区に踏み込まれることはないとわかってるから強気の戦略なのか。
しかし一番衝撃なのは映像を出しても証拠にはならない事だ。あの映像が通用しないならもう告発できないのでは。— 東京朗読倶楽部 YouTubeチャンネル (@yokashoe) July 20, 2020
「ウイグルの人口は40年間で倍増した。」って言っているけど、「ウイグル人の」とは言ってないんだよな。
ウイグル人を減らしても漢民族を流入させて増やせば、「ウイグルの人口は倍増した」と言える。
— 327Ri (@327Ri_I) July 20, 2020
人口が増えていたとしてもウイグル人が減って中国人が増えてるんだろうな。
— 🐒SARUSA (@osaru321) July 20, 2020
大使も命が懸かってるから、必死で否定するさ。
下手を打てば確実に粛清(拷問の末に切り刻まれる)されるんだもの。
もしキャスターが「この40年間で漢民族の新疆入植は1000万人に上るのではないですか？ 新疆の人口が1100万人ならウイグル族は100万人しかいないことになりますが」って突っ込んだら？— 誠福丸 (@smaru_org) July 21, 2020
イギリスの公共放送BBCとは
今回の放送はBBCの「アンドリュー・マー・ショー」という朝のトークショー番組から抜粋した動画です。
BBCとはイギリスでラジオ・テレビを運営する放送局「British Broadcasting Corporation」の略称です。
たまに勘違いする人がいますがBBCはイギリスの国営放送ではなく公共放送。日本のNHKと同じ「受信料制度」で成り立っています。
NHKの支払い率は81％程度、対してBBCは94％もあるそうでが、そんなBBCでも昨年末に受信料廃止議論が起こりました。
理由はテレビを視聴しない国民が増えているからだそうです。日本でいう「若者のテレビ離れ」でしょうか。
劉暁明中国大使が冒頭で「この番組では以前にもこうした映像を見せられました」と述べたように、BBCはとても質の高い番組を放送しているようです。
日中記者交換協定があるかも知りませんが日本のメディアもね？
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