新型コロナウイルス肺炎の感染が世界中に広がり、各国が緊急対策に追われています。
日本でも「指定感染症」の施行を2月1日に繰り上げ、湖北省(新型コロナウイルスの発生地とされる武漢市がある)に滞在していた外国人の入国を拒否する対策を始めました。
遅い!そしてぬるい!政府の対策に日本国民総ツッコミ。
あれだけ騒がれていたのにノーガードで春節を迎え入れ、今では中国以外の国では感染者数1位ですからね。おめでとう。
ただし今回の背景には世界保健機関(以下WHO)が中国に忖度して「新型コロナウイルスは大したことないよ!」と宣伝していたのが原因にあります。
(インバウンド消費に釣られて盲目的に信じてしまった日本政府も大概ですけど)
今回は日本の対策が遅れた理由でもある
- WHOと中国の癒着
- WHOのテドロス事務局長とは?
- 中国の掲げる一帯一路
などについて書いていきます。
ちなみに「change.org」にて事務局長に対する辞任要求に署名が30万を超えています。
世界保健機関(WHO)とは?
WHOとは、「全ての人々が可能な限り最高の健康水準に到達すること」を目的として1948年に設立された国際連合の専門機関の一つです。
WHO憲章前文では「健康とは単に病気あるいは虚弱でないことではない」と定めており、活動内容は広範囲に及びます。
- 病気撲滅のための研究
- 医療・医薬品の普及
- 災害時の緊急対策
- 感染症対策
- 多国間協力の推進
最も大きい功績は天然痘の撲滅。非常に高い致死率と長い歴史がありましたが、人類史上初めて撲滅に成功した感染症です。
この件に関しては手放しで褒めてよいと思います。スゴイ。
WHOの癒着問題
WHOの罪過は癒着問題。
2009年、第7代事務局長の陳馮富珍(マーガレット・チャン)が、新型インフルエンザを「警戒レベル6(最大)」と発表します。
「ワクチンを2回打つ必要がある」とされ、各国は必要な数の2倍の量のワクチンを調達しました。
実際は毎年流行するレベルのインフルエンザだったというオチで大ブーイング。ワクチン製薬会社との癒着問題が指摘されました。
WHOと中国の癒着
中国で発生した今回の新型コロナウイルスは逆に過小評価するパターン。
春節が始まる前日まで「脅威ではない」と世界に発信し、春節が終わる前日にようやく「緊急事態」を宣言しました。
春節の時期に渡航制限なんてさせないよ?という強い意思を感じます。
また、WHOのウェブサイトでは「世界的危険度は中程度」と表記していましたが、中国政府が団体旅行禁止を発表するや否や間違いを修正。
どうも事務的な記載ミスのようで、世界的危険度は最初から「高い」だったそうです。WTOの立場と中国への忖度の狭間で葛藤している様子が伺えます。
その後も、
- 中国の対応は過去にないほど素晴らしい
- 感染が国外に少ないのは中国に感謝するべき
- (各国の規制に対して)渡航や貿易を不必要に妨げる措置は必要ない
と繰り返し中国を擁護しています。
WHOが中国を擁護する理由は
なぜWHOはここまで中国に気を遣うのか?答えは事務局長のテドロス氏にあります。
テドロス事務局長は、2016年までエチオピアで外務大臣をしていた人物で、2017年7月、中国の後押しを受けて、WHOのトップに就いた。
エチオピアは、習近平主席が進める広域経済圏「一帯一路」のアフリカにおける「模範国家」である。アビ・アハメド首相は、一昨年、昨年と2年連続で訪中しており、昨年、中国はエチオピアの対中債務の利子を帳消しにしている。エチオピアでは、2008年に中国が3億ドルを投資して工業団地「東方工業園」を建設したのを皮切りに、電力から鉄道まで、18億ドルも投資している。
エチオピアにあるアフリカ連合(AU)本部庁舎も、2012年に中国が建てたものだ。医療関係で言うなら、エチオピアの医療施設や医療品も、中国からの投資や援助が「生命線」となっている。アフリカでは「チャイオピア」(チャイナ+エチオピア)と揶揄されるほどなのだ。
それでもテドロス事務局長は急遽、中国入りして、1月28日に北京の人民大会堂で、習近平主席と会談。ここでも習主席は、「WHOが客観的かつ公正に事態を評価できると信じる」と述べて、テドロス事務局長にプレッシャーをかけた。だがもはや、世界中が注視しており、さすがに今回は、「非常事態宣言」の発令になったというわけだ。新型コロナショック
中国の一帯一路計画は「新植民地主義」とも揶揄され最近は慎重になっているようですが、エチオピアは率先して植民地になるスタイル。
エチオピア人として中国のご機嫌を取る気持ちは理解できますが、WHO事務局長の立場でそれをやるか?と思うわけです。
そこまで擁護するなら、閉じ込められている武漢市民をエチオピアで全員引き取れバカタレと。
ちなみに、偽のパンデミックを発動した前事務局長の陳馮富珍氏も中国の推薦で事務局長に就任した香港人です。
彼女は彼女で中国の言いなり。
「台湾は一つの中国」とし、「中国台湾省」と呼ぶように内部通達していました。また、台湾独立志向の蔡英文政権が発足した2017年以降、WHOの総会に招待されなくなっています。
国際機関でやりたい放題の中国。
アメリカ(トランプ大統領)が国際機関を嫌う理由の一つに、こういった中国の動きが背景にあるのだと思います。
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